台湾祝日はビジネスでは当たり前ですが、観光旅行でも知っていないと困ることも。
例えば、お店の休みが多かったり、街中でも人が多く観光地もゆっくり見れなかったりと。そこで今回は台湾の祝日カレンダーとして、台湾の祝日や文化的なイベントを紹介します。
正式にはこの日が1年の最初の日になりますが、台湾では慣例上、旧暦のお正月の方に重きがあるため、12月31日の大晦日に台北101などで花火が打ち上げられた後、ごく普通に新年が明け、特に新年のイベントというものは行われません。
旧暦の大晦日は太陽暦では毎年日にちが変わります。旧暦の大晦日は国の祝日であり、台湾では太陽暦の大晦日以上に、その年を締めくくる大切な日になっています。各家では新しい年を迎えるために、家の中を飾ったり、正月の食べ物を準備したり、美容院に行ったりします。また大晦日には家族全員が集まり、いっしょに食事をする習慣があります。
旧正月も太陽暦では毎年日にちが変わります。旧正月は国の祝日の一つです。旧暦の大晦日と同じで、慣例となった新しい年の始まりとして重要な意味を持っています。
旧正月では年始回りや初詣に出かけ安太歳と呼ばれる厄払いをしてもらいます。旧正月の2日目は結婚した(嫁に行った)女性が実家に帰る日です。その女性だけでなく結婚相手や子供たちもみんな一緒に実家に帰ります。
元宵節の由来は漢時代に戦いに勝った皇帝がその勝利を祝ったのが始まりとされていますが、その後道教などの影響も受けながら現在まで引き継がれています。
元宵節は満月の夜ということで灯籠に火を燈し家の前に飾り、大規模なランタンフェスティバルも開かれます。また、「元宵」と呼ばれる黒ごま入りの団子を食べる習慣もあります。元宵節は旧暦の1月15日であるため毎年日が変わります。また国の祝日には指定されていません。
和平記念日は、1947年2月28日に起きた通称「二二八事件」を記念する祝日です。この事件は、太平洋戦争後日本に代わって台湾を統治するようになった国民党のやり方に反対する台湾人が起こしたもので、その後の一連の抗争のきっかけになったものです。和平記念日には大統領を初め関係の閣僚が集まり、犠牲になった人たちの冥福を祈ります。二二八事件に関しては、下記で詳しい内容をお伝えしています。
2011年から国の祝日として定められたもので、日本の「子供の日」に当たる祝日です。ただし、この祝日に関係したイベントに参加するためには親、特に母親がアテンドする必要があることから、「女性の日」として指定して欲しという声があがり、2011年に「女性と子供の日」として指定されたのですが、2014年からはまた別々になり、現在では4月4日は子供の日のみで、女性の日は3月8日に指定されています。ただし、女性の日は国の祝日ではありません。
清明節は国の祝日ですが、その年により日にちが変わります。清明節は日本のお盆のように家族が集まって先祖を敬う日です。清明節にはお墓参りに行き、お墓の清掃などをします。また同時に春を楽しむ日にもなっています。祝日としての清明節は4月5日ですが、その前後4月4日~4月6日の期間、家族が集まります。
労働節はメーデーで国の祝日になっています。日本の勤労感謝の日に当たります。この日は労働者のみの休日であるため、労働者でない人は出勤します。
端午節は国が指定した祝日ですが、旧暦に基づいているため年によって日が変わります。端午節は中国の戦国時代の楚の国の逸話に基づいています。
当時詩人であり政治家であった屈原が、王に対して敵国が攻めてくることを警告したのですが、王はそれを聞き入れず、屈原を国外に追放してしまいました。後に屈原が警告した通り楚の国は敵国に攻め入られ占領されてしまいました。
悲しんだ屈原は汩羅江で投身自殺をしてしまったのですが、このことを知った民衆は川に船をだし彼の遺体を探したと言われています。それから旧暦の5月5日にはドラゴンボートのレースが行われ、また屈原の遺体が川の魚に食べられないよう川にちまきを巻いたことから端午節にはちまきを食べるようになったそうです。
旧暦の7月は、死んだ人の魂が宿る霊界の門が開き、霊魂が下界に降りてきてさまよう月であると信じられています。そしてその旧暦の7月のちょうど真ん中である15日には霊魂が一番激しくさまようため、この日を中元と呼び、家の軒先などにいろいろな供え物をして、線香をたき霊魂を慰めます。この行事を中元節と呼んでいます。なお、中元節は伝統のある行事ですが、国の祝日にはなっていません。
中秋節は、春節、端午節と並んで三大節句の一つに数えられており、国の祝日になっています。実際の日は旧暦の8月15日で、2018年の太陽暦では9月24日になりますが、22日が土曜日であるため3連休になります。
中秋節では秋の満月を眺め祝いますが、その月の形を真似た菓子「月餅」を贈答品として知り合いなどに送る習慣があります。また家族が集まる日でもあるため電車や道路は帰省客などで込み合います。
国慶節は、建国記念日のことで、国が指定した祝日になっています。台湾各地で様々な式典が開かれパレードが行われます。10月10日を建国記念日とした背景には、辛亥革命があります。
この革命の始まりとなった武昌蜂起が起こったのが1911年10月10日であったため、この日を記念て建国記念日に指定しました。
光復節は、1945年10月25日に台湾における日本の統治に終止符が打たれ、台湾が中華民国へ復帰したことを記念する日です。国の祝日には指定されていないため休日にはなりませんが、記念日として台湾各地で様々な行事が行われます。
行憲記念日は台湾の憲法記念日です。国の祝日ではなく、そのため休日にはなりませんが、関連の記念式典が行われます。
台湾の歴史や文化
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