皆さんはMRTのグリーンラインで公館へ行ったことがありますか?
例えば台北駅から公館へ行くならレッドラインで中正紀念堂駅まで行き、そこでグリーンラインに乗り換える、などという方法を取りますが、時折グリーンラインが公館まで行ってくれず、手前の駅で止まってしまうことがあります。
いわゆる「台電大樓行きに乗ってしまった!」というあの状態のことです(これを体験したことがない方は、日曜日に高円寺へ行こうとしてうっかり中野行きの中央総武線に乗ってしまったあの状況を想像して頂ければと思います)。
そんな怨嗟の声とともに聞くことが多い台電大樓駅ですが、実は私はこの駅が大好きです。というのもこちらの駅の近くにカフェや喫茶店が密集しているスポットがあるためです。
台電大樓駅の2番出口を出て汀州路三段を渡った先のあたりにあるエリアなのですが、ここがとにかく素敵なカフェや喫茶店の宝庫になっています。
お店の数自体が多いのに加え、各店舗がいずれも人気のお店であるため、席がいっぱいで入れないということもしょっちゅう。私自身もまだまだ攻略中のエリアです。
今回ご紹介するのは、そんなカフェならびに喫茶店の激戦区の中にあるお店のうちの1つ。お店の名前は「城市草倉」といいます。
初めてこちらのお店を訪れた私の目的といえば、こちらのお店で看板猫として活躍している2匹の猫を見に行くことだったのですが、そこに待ち受けていたのは想像以上に素敵な魅力に溢れるお店でした!!
というわけで今回は、私の思惑を大きく飛び越えた魅力に溢れる「城市草倉」について、ちょっとお話をさせていただければと思います。
城市草倉はカフェ並びに喫茶店の激戦区にあるお店……と書きましたが、こちらのお店を一括りに「カフェ」もしくは「喫茶店」と言ってしまっていいかというと、ちょっと悩んでしまいます。
というのもこちらのお店で扱っている飲み物はお茶のみで、メニューの中にコーヒーは存在しないからです。
どうしてお茶しか扱っていないのかオーナーさんに聞いてみたところ、そこにはちゃんとした理由がありました。台湾には「茶行(チャハン)」と呼ばれるお茶の葉のみを専門に扱うお店が沢山あります。が、茶行はお茶の店として専門性や価格が高く、一般市民からするとちょっと敷居が高いと感じてしまうこともあります。そこで敷居を高くせず、手頃な価格でお茶を提供し、かつ気軽にお茶を楽しめるようにイートインスペースを作った、というのがこちらのお店なのだそうです。
茶行なのでお茶の販売もしています。
お店の中を覗いてみると、店内はナチュラルな感じのインテリアで統一されています。所々に赤い紙を貼った缶の並んだ棚が置いてあって、赤い紙にはそれぞれ、城市草倉のメニューで取り扱っているお茶の種類が書かれています。
自然を想起させる色合いのインテリアで統一された店内に、いかにも中華圏らしい赤い紙を貼った無骨な装いの缶が置いてあるというのが、なんだか不思議なアクセントになっています。でも、決してアンバランスな感じはしないんですよ。
座席数は結構多めです。2~4人ほどでかけられる椅子の他、大勢がで共同で使うことができるタイプの大きめのテーブル席もあります。嬉しいのは、ほとんどのテーブルの近くにコンセントが配置されていて、ケータイやパソコンなどの充電が必要な場合は自由に使用することができるという点です。
そうしたことからこちらのお店にやって来て学校の課題をしている学生なども多いようで、平日の夜でもほとんど席が埋まっていたりします。かくいう私もパソコンを持って行って作業したり、人と会議をしたりするのに度々利用させて頂いております。我らノマドワーカーにとっても大変にありがたいお店なのです。
テラスのようなスペースに置いてある席もあります。風に当たりながらお茶をいただく事ができます。
それでは、城市草倉のメニューのご紹介を。
上でご紹介した通り、城市草倉で取り扱っている飲み物はお茶のみです。ただしお茶、と一口には言いますが、その種類は青茶、紅茶、緑茶……と、多岐に渡っています。ブレンドティーも扱っていますし、ノンカフェインの紅茶も扱っていますよ!私個人としてとっても嬉しいのは、ミントの茶葉をブレンドしたお茶が扱われているという点です。というわけで、私がこちらのお店で注文するのはだいたい、「薫香薄荷(ラベンダーミント)」か「伊斯坦堡薄荷(イスタンブールミント)」のどちらか。写真は「薫香薄荷(ラベンダーミント)」。琥珀のような色味の紅茶がとっても綺麗でしょう?
この日は夜にこちらのお店にお邪魔したので、ノンカフェインのお茶からのセレクトでした。ラベンダー、ミントの他に、カモミールも入っています。
ガラスのグラスを口元に寄せた時に漂ってくるミントの茶葉の香りと、お茶を嚥下したときに感じる喉がひんやりする感じが、とっても心地がいいです。こちらのお店は基本的にホットで飲み物を提供しているのですが、清涼感のあるこちらの飲み物は夏でも楽しめますよ!
ちなみにですが、城市草倉では一度ポットのお茶を全て飲み終えたら、もう一度お湯を足してくれるというとっても嬉しいサービスを提供しています。 お湯を入れて貰いたい場合は、店員さんにお願いするといいですよ!
またせっかくの美味しいお茶には、お茶請けが欠かせません。ということで、お店で提供しているスイーツも合わせて注文してみました。
上の写真は「紅絲絨蛋糕」というケーキです。ココアで色付けされた赤いスポンジのあいだに挟まっているのは、白いバタークリーム。ふわふわのスポンジとバタークリームのしっとりした感じがマッチしていてとっても美味しかったです。
ケーキのほかにも、甘くない食べ物もあります。こちらは「層層千層派(ミルフィーユ)」と「鮭魚起司(鮭とチーズのパイ)」。手前のパイの方が、甘くない味付けのパイです。さくさくのパイの中に鮭のほぐし身の入ったソースが入っています。
ほかにもいくらか軽食のメニューがありますので、お好みでどうぞ!
さて、こうして城市草倉のことをちょっとご紹介しましたが、実はこの店、以前日本のテレビに出たことがあります。ただし、出たとはいっても旅行番組などで紹介されたという訳ではありません。実はこのお店とあるドラマのロケ地として使用されたことがあるのです。
#TBS #テレビ東京 #WOWOW 3局横断 オリジナルドラマ「#tourist」✈️💐
— Paravi(パラビ) (@_paravi_) 2018年10月8日
バンコク篇・台北篇・ホーチミン篇、全てのフルverと三浦春馬さん演じる天久真verを独占配信中✨
見逃した方ももう1度見たい方もパラビで😍https://t.co/Qt5FK7SilE#水川あさみ #池田エライザ #尾野真千子 #三浦春馬 #ツーリスト
ドラマの名前は「ツーリスト」。こちらのドラマは2018年の9月~10月にかけて、TBS、テレビ東京、WOWOWの3局にまたがる形で放送されていました。全3話からなるドラマで1話ごとに物語が完結していたのですが、その中の第2話が台北を舞台としていました。三浦春馬さんや池田エライザさんが出演されていて、このドラマをみた覚えがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。私も同ドラマを見ていたので、あれ、このインテリア、なんだか見覚えがある……と思う箇所がありました。
ドラマを確認してからお店を訪れると、2人の俳優さんが座っていた席はどこ……? なんて同じ風景を探すことができたりして、おもしろいかもしれませんね。
最後に、城市草倉への行き方について。
城市草倉はMRT松山新店線の台電大樓の近くにあります。
台電大樓駅に着いたら、まずは2番出口から地上に出てください。
地上に出ると出口のすぐ前に、大きな交差点と左手に緑地のようなエリアのある横断歩道があります。
横断歩道を渡り終えたら、渡ったところですぐに左へ曲がります。
ちょっと歩くとすぐに1つ目の角が見えてきますので、その角を右へ曲がります。
右に曲がってから最初の角も曲がってください。今度は左折です(T字路なので左折しかできません)。
左折したら、その道を道なりに進んでください。ずっと歩いていくと、やがて道の左手に城市草倉がありますよ。
住所 | 台北市大安区罗斯福路三段283巷19弄4號 |
営業日 | 月曜日-日曜日 |
営業時間 | 12:00~22:00 |
TEL | 02 2366 0381 |
https://www.facebook.com/ctealoft/ |