迪化街は台北駅の北側にある台北最古の問屋街です。
昔の建物が今でも残る歴史あるエリアで、老舗問屋を見て歩いたり、そこで買い物したりするだけでなく、美しい歴史を感じさせる建築様式を鑑賞することも見逃せません。
迪化街で一番の見どころと言えば、その名前が示すように「迪化街」とよばれる町の通りです。
迪化街は台北駅の北西に1キロほど行ったところにある通りで、長さも約900m。台北最古の問屋街と言われています。
迪化街の特徴は美しいレトロ調の建築物が立ち並ぶ通りの風景です。
また、問屋街でもあるので台湾の伝統的なお菓子、漢方薬、乾物そして布などの問屋やショップが集まっています。
永楽市場は、迪化街でも南の端近くにあります。
1階は典型的な台湾風の市場ですが、2階に行くとどこもかしこも布ばかり。
それもそのはず、2階は布専門の市場になっているのです。置いてある布にはたくさんの種類がありますが、ここはやはり台湾ですから、中国風の布を見てみるのがよいでしょう。
さらに3階にはたくさんの仕立て屋が並んでいます。
つまり2階でチャイナ服用の布を選び3階で仕立ててもらえるようになっているのです。
3階にはたくさんの仕立て屋が「店」を構えていますから、自分にぴったりの店を選んでください。
迪化街には「霞海城隍廟」という名前の廟があります。
小さな廟なので、うっかりすると気が付かないで通り過ぎてしまうかもしれませんが、霞海城隍廟は永楽市場を過ぎるとすぐ見える所にあります。
迪化街をずっと守って来た廟で現地の人にとっては大切な場所なのです。それと同時に縁結びの廟としても知られ、若い女性に人気のあるところです。
毎年旧暦の5月13日には、台湾一と言われるお祭りが開かれ、たくさんの観光客がやってきます。
台原亞洲偶戲博物館は、迪化街の近くにある人形劇の博物館です。
館内には、台湾国内はもとよりインドやベトナムなど世界のあちこちから集めたあやつり人形がたくさん展示されています。さらに、操り人形を展示するだけでなく、人形劇も上演します。
上映する人形劇は、三国志や政治的な批評を織り込んだもの、そしてイタリアの人形劇やタイの影絵などです。台原亞洲偶戲博物館は、大人も子供も楽しめるスポットになっています。
迪化207博物館は、2017年にオープンしたばかりの新しい博物館です。
この建物は迪化街近くの2つの通りがぶつかるコーナーにあり、10年間放置されていた「三角窓」と呼ばれる建物を改造したものです。
迪化207博物館はコミュニティのための民間博物館で、迪化街の歴史的な物品が展示されています。特に「古跡再生」というテーマを掲げ、迪化街の歴史的な建造物を保持していくことを目指しています。
台北の淡水河の東岸にある迪化街は、18世紀から水運のエリアとして栄えてきました。
そのため、貿易商の建物を初め問屋や商店がたくさん集まったところですが、その中でも迪化街は問屋街として発展してきました。
そして日本統治時代にはさらに商業化が進みました。取り扱っている物産の中では、布が台湾で取り扱う布の9割を占めているため、外国のデザイナーも集まってきます。
迪化街に立ち並ぶレトロ調な建物の多くは、中国の清の時代に建てられたものです。こうした建物はほとんどが3階建てで、隣の建物とは壁でつながっています。
そのため、建物の窓は前と後ろにしかなく、建物内は全体的に暗い感じになっています。
正面から見ると間口が狭いですが奥が深いのが特徴で、建物は商店と住居を兼ねています。
1階の前半分は売る物を並べ接客するエリア、後ろ半分が商売のための事務所や倉庫、また台所やダイニングとして使われ、2階3階が住居として使われています。
永楽市場ならMRT北門駅(出口2)、迪化街北部からぶらり歩くなら大橋頭駅(出口1)がおすすめ。どちらも徒歩約10分。雙連駅(出口1か2)もしくは中山駅(出口6)からも徒歩圏内だが、こちらは約20分かかります。
台湾の歴史や文化