旅に出る前にはしっかりと下調べをして行かれると思いますが、思いがけず旅先で情報が欲しくなった時は現地の雑誌などを見て情報収集をするという方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は書店ではなく図書館へ行ってみませんか。今回は台北中心部からMRTで北へ行ったところにある温泉地、北投温泉エリアにある台北市立図書館北投分館をご紹介します。
なぜ北投?と思われるかもしれません。それは実際に行ってみれば納得するはずです。海外の観光情報サイト「WHEN ON EARTH」で世界で最もクールなグリーン建築10の1つとして選ばれました。
調べ物がなくても、わざわざこの建築を見るためだけに北投へ行きたくなるほど素晴らしいデザインなのです。図書館とは思えない、まるでおしゃれなホテルかカフェのような建物ですよね。やはりこの外観ゆえにドラマのロケにもよく使われているのだとか。
MRT新北投駅から徒歩すぐの北投温泉博物館と同じ温泉親水公園内にあります。公園内にあるということで周囲は緑に囲まれたとても良い環境。ただ公園の緑をバルコニーから見ながらぼんやりと過ごしたくなります。
図書館は地上2階、地下1階、総面積650坪です。この図書館の特徴はデザインだけではありません。木造建築である屋根には太陽光発電パネルが設置され、館内ではその電力量が確認できます。もちろん館内の電力はこのパネルで賄われているそうです。
雨水はトイレの排水や植物用に利用され、建材には再利用を前提にしたエコな素材を使用しており、内装の塗料は有害物質の放出しないものを選んでいるという徹底ぶり。この完璧なまでのエコ建築は国内でも高く評価を得て、数々の建築賞を受賞しています。海外からの視察も絶えないそうですよ。
内観は大きなガラス窓から入ってくる光が心地よく、吹き抜けになっているので開放感があります。建物の周りはウッドデッキがぐるりと囲んでいます。
本棚の高さを低めに設定しているため、天井までの高さに余裕があり、視界を遮らない視覚効果によりさらに広々とした印象を受けます。この窓のイラストはエコのシステムを描いているのだとか。蔵書は中国語書籍がメインですが、中には日本の雑誌もあります。
インターネットでの調べ物や閲覧は利用カードがなくても可能ですので、ぜひ読書や情報収集をしてはいかがでしょうか。
図書館としての機能だけでなくエコ建築として、デザインの優れた建築としていくつもの見所がある台北市立図書館北投分館。ぜひ夜の姿もご覧ください。館内の明かりが灯った図書館は雰囲気たっぷり。周囲の緑とのコントラストも美しいです。
立ち寄り温泉と街歩き、そしてこの図書館で一休み。北投にはいろいろな楽しみ方があります。台北中心部からもMRTで簡単にアクセスができますので、日帰りのショートトリップを楽しむなら北投へ行ってみましょう。大衆温泉や足湯など、現地感たっぷりの温泉やスパリゾートまで様々なタイプがありますよ。
住所 | 台北市北投區光明路251号 |
電話番号 | 02-2897-7682 |
開放時間 | 火~土曜8:30~21:00、日・月曜9:00~17:00 |
休館 | 祝日、毎月第1木曜日 |
アクセス | MRT新北投駅から徒歩7分 |