台北の西、万華区にある西門町は、たくさんのショップの集まった商業地区で、若者が集まる場所として知られています。
台湾の原宿や渋谷と言われる西門町。そんなの西門町の見どころスポットや歴史的背景などをお伝えします。
西門町で一番有名な所と言えばMRT板南線の西門駅すぐ近くにある西門紅樓。
赤レンガの建物で、公営の市場、映画館などさまざまな目的のために使われてきましたが、2008年には創立100年を記念して大きな改築が行われ、今では西門町の顔として観光の中心になっています。
西門紅楼のもう一つの見所は「創意16工房」です。
これは若いデザイナー16人の工房やショップを集めたエリアで、明るい日差しが差し込むガラス張りの2階ではさまざまな展示会が開かれます。
台湾の新しいデザインの発信地として注目されています。
ライブハウス「河岸留言」は台湾では名の知れた歴史の長い劇場ですが、2008年に西門紅樓に移設されました。
ライブは毎日行われていて創設以来すでに1万回以上の上演を行っています。収容人数は650人で、ショーの内容によってはディナショーになることもあります。
台北天后宮は、別名「西門町媽祖廟」と呼ばれていて、西門駅から歩いて3分のところにあります。
ローソクやランタンそしてイルミネーションがたくさん飾ってあるとにかくきらびやかな廟です。
特に天井からぶらさげた無数のランタンはみごとです。最初は航海の神様の廟でしたが、今ではさまざまな神様が祀られ、たくさんの人が参拝に訪れます。
西門町には日本の西本願寺の別院の跡が公園になって残っています。
もともとは日本統治時代に作られたのですが、戦後政権が国民党に渡された後は寺としての機能を失い、また建物も火災で焼けてしまったので、その跡だけが残っているのです。
ただ、現在は西本願寺の復元プロジェクトが進行しているそうです。
西門町には、西門駅の周辺を初めとする市街地に数々のショップが立ち並んでいます。
特に多いのがカジュアルなアパレルショップ、雑貨店、ゲームセンターなどですが、カフェもたくさんあります。
西門町はまた日本の文化が好きな若者に人気がある町で、西門新宿ビルを初め、いくつかのショップで日本で人気のある製品が多く売られています。
西門町で最も有名なスポット西門紅楼は100年以上も前の1908年の日本統治時代に作られたものです。
当時西門町は日本人町として栄えたところで、西門紅楼はそうした日本人のための娯楽の場、特に映画館として使われていました。
国民党が政権を握ってからも京劇などの上映の場として繁栄しました。
西門紅楼はユニークな形をした赤レンガ作りの建物です。設計を担当したのは日本人の建築家である近藤十郎でしたが、近藤十郎は大胆なアイデアを取り入れました。
まず、西門紅楼の入口の建物を八角形にし八方から人が建物内に入れるようにしました。
そして、その建物から十字型に建屋を伸ばし、建屋の北側と南側には広場を作りました。北側広場はイベントの会場として使われ、南側にはオープンカフェが作られています。
これらの建物と広場全体を合わせて「西門紅楼」と呼んでいます。
西門町は、歴史を辿ってみると、「エンタメの町」として栄えてきたことがわかります。
しかし台北の東側が開発され1990年代には、人々の関心が東側の新しいエリアに移ってしまい、一時的にさびれた町になってしまいました。
その後MRT板南線ができ、またメイン通りの中華路も拡張工事が行われ、再度昔のようなエンタメと文化の中心地として活気が戻るようになりました。
今では台湾の文芸や音楽の発信地としてたくさんの若者が集まる町へ成長しています。
台湾の歴史や文化