日本ではあまり手作り石鹸文化はありませんが、台湾ではハンドメイドの手作り石鹸が各地で販売されています。
色々なメーカーや雑貨店がオリジナルを販売しているのですが、今回はその中でも比較的販売スポットが多い2つのブランドをご紹介します。
「阿原肥皂(YUAN Soap)」は淡水の工房で丁寧に手作りされている石鹸。台湾中から集めた薬草や有機栽培農家から仕入れている厳選素材を使っています。その原料をもとに、精油や天然水、漢方を加えて、全行程を終えて石鹸になるまでにはなんと90日間もの時間を要します。もちろん添加物など人工的なものは全く入っていないので完全にナチュラルな石鹸です。
種類はかなり多く、店頭には日本語表記のある説明書もありますので、効能を読んでから選びましょう。サンプルで実際に香りを確かめて、お気に入りの石鹸を探すと楽しいですよ。手に取ってみると、ずっしりと重く、長い間使えます。この重量感にきっと良い成分がたくさん詰まっているんでしょうね。泡立ちもよく髪、顔、全身洗うことができます。薬草や漢方の力で作られた天然の殺菌作用で洗い上がりはスッキリ、そしてしっとりします。
石鹸によって価格が異なり、一つ190元から300元ほど。衣類専用の洗濯石鹸もありますよ。おすすめはニキビ肌や毛穴の詰まりを洗浄してくれる「清肌玉膚」、そして穀物の養分で保湿効果のある「燕麦」など。
阿原では石鹸のほかにも精油を使った化粧品も揃います。どれも本当にいい香りなので、ふっと匂いを嗅ぐだけで気分がリフレッシュしますよ。お店で是非試してみてください。阿原の店舗は誠品信義店を始め、誠品各店や九份などの観光地、そして桃園國際空港にもショップがあります。
艋舺こと現在の萬華地区は、日本統治時代に手作り石鹸の主な産地だったそうです。そんな石鹸の里で1966年に創業したのが「艋舺肥皂(モンガ石鹸)」。一度は石鹸産業の低迷により閉店したそうですが、2010年に再び復活しました。植物の識別から始まり包装に至るまで、機械工程ではなく、全て手作業で行われている安心のブランドです。
創業から受け継がれている伝統の手法で、長い時間をかけて作られるため、植物が持つ本来の栄養分を壊さず、天然の植物性オイルをたっぷり含んだ石鹸が出来るのだとか。100%ナチュラルなので、使用後の石鹸は自然に分解されます。環境にも優しい石鹸ですね。日本では珍しいアブラギリやタンポポなど、台湾で採取された植物を使っています。
無添加無香料なので刺激が少なくお肌に優しいのですが、むくむくと泡が立って、洗浄力もバッチリです。洗い上がりのしっとり感にも満足できます。おすすめは、阿里山のヒノキオイルをはじめ数種類のアロマオイルをブレンドした「靜心皂(250元)」。天然オイルの香りには癒し効果もあり、しっかりと肌の潤いを実感できます。効能や各石鹸の詳細については日本語のパンフレットで確認を。
石鹸にはそれぞれ違った色があり、香りも違うので、いろいろ手に取ってみましょう。現地では光點台北や好,丘、誠品書店などの雑貨販売店、そして中正紀念堂や總統府といった観光名所でも取り扱っています。
阿原もモンガもどちらも伝統製法を守りながら、体にも自然にも優しい石鹸を作っています。
実際に使ってみると、大量生産の石鹸にはない香りと潤いを感じられます。
毎日少しづつ、大切に使っていくのが楽しみになります。
手洗い用、ボディ用など、家の中の水回りに台湾の手作り石鹸を置いてみませんか。