台南を巡るメインスポットの一つ、安平地区は、台湾の古都・台南の中でも特に趣のある風景が広がっています。瓦屋根の赤れんがの家々と賑やかな店の並ぶ老街、大きな寺廟など、地図を持たずにぶらぶらと散策するのが楽しいエリアです。
今回は、安平古堡と合わせて行くべきスポット「安平樹屋」をご紹介します。
安平樹屋は、安平地区のでも特に人気のある観光地です。もとイギリス商社の倉庫だった建物で、その後日本の製塩会社が使っていたものの、第二次世界大戦後は誰もこの倉庫を利用しないまま、長い間放置されていました。初めはたった1本しかなかったガジュマルは、建物に沿うように成長し、いつの間にか建物自体を侵食するかのように覆い尽くしてしまいました。
現在は政府の手によって整備されていますが、70年以上の間を経てどんどん大きくなっていったガジュマルは少し不気味で、あまり人が近寄りませんでいた。そのため手つかずの状態で木はさらに成長し、人の手を加えることなく今のような光景を生み出しました。
少し離れて見てみると大きな木が心地よい木陰を作り出しています。建物の中へ入ってみましょう。
建物の骨組みを伝うように木の幹が緑の屋根となって覆っています。建物内は苔の緑、古いレンガの茶色、そしてガジュマルの幹が自由に壁を張っており、その色合いや幹の形は絵画を見ているような気分になります。すべてをカメラに収めたくなるような風景は、まるでファンタジー映画の中にいるよう。幹の形は時に恐ろしさを感じる反面、近づくと、その幹の生命力の強さに感心します。
建物内は屋根の上からもガジュマルの姿が見えるように階段が設置され、色々な角度から見ることができます。まだ新しい新芽のようなガジュマルから、何年経っているのか想像もつかないような古い幹まで様々な姿を知ることができます。緑の隙間から青空が見えて気持ちがいいですよ。
安平樹屋の隣には徳記洋行という白亜の建物があります。こちらもまたかつてイギリス貿易会社だった場所で、現在は台湾開拓史料蠟像館として活躍中。館内には安平の歴史や生活の様子を蝋人形を使って展示されています。洋風の建築様式が美しく、テラスで少し休憩したくなります。時折、寿屋の幹に止まっている鳥の鳴き声が聞こえてきますよ。
安平地区は台南駅前からバスで30分ほどの距離にあります。バスの走るルートには、台南駅周辺の歴史建造物のそばを通りますので、道中も台南の街並みを楽しむことができます。車窓からの景色を眺めているとあっという間に安平地区に到着。お天気の良いにはレンタサイクルを使って行っても気持ちがいいと思いますよ。
住所 | 台南市安平区古堡街108号 |
電話番号 | 06-391-3901 |
営業時間 | 8:30~17:30 |
休み | なし |
入場料 | 50元 |