台湾全土には日本統治時代に建設された建造物が古跡として大切に保存されています。重厚感のあるどっしりとした建造物は、建設当時はそのほとんどが役所関係のもので街の中心的存在でした。今も当時の威厳ある姿を残しつつ、風格のある建物はどれも人気の観光名所になっています。赤レンガの外壁やレトロ感たっぷりの独特のデザインを見学しに行きましょう。
ロータリーで一際目をひく国立台湾文学館は、もともと台南市政府として使われていた建物で、建築デザインは台北市の総統府の建築を担当した森山松之助さんです。外観の重厚感ある造りも素晴らしいですが、館内へ入ると大きな柱と赤レンガのクラシック空間が広がっています。
台湾文学や歴史にまつわる様々な展示を常時開催しており、どれも無料で観覧することができます。カフェも併設されていますよ。地下には身分証があれば誰でも閲覧可能な図書館があります。書籍だけでなく雑誌もありますので、時間のある方は是非情報収集に立ち寄ってはいかがでしょうか。パスポートをお忘れなく。
住所 | 台南市中正路1号 |
電話番号 | 06-221-7201 |
営業時間 | 9:00~18:00(金土は~21:00) |
休み | 月曜日 |
地図 |
正18角形の建物に白い塔がくっついている変わったデザインの建物が目を引きます。こちらは気象観測に用いられていた旧台南測候所。
白い塔の見た目からペッパーミルと呼ばれているそうです。なんだかおもちゃのようでかわいらしい建物ですよね。日本統治時代初期に作られた大型建築物の一つで、1998年に台南市によって古跡に指定、その後2003年には国指定の古跡に昇格しました。
現在はその役目を終えていますが、台湾に残る唯一の気象観測台です。現在は一般開放され見学が可能になっている気象博物館として名所になっています。外観だけでなく是非館内の展示も見学してみましょう。
住所 | 台南市公園路21号 |
営業時間 | 9:00~17:00(10:00、15:00にはガイドツアーあり) |
休み | 土・日曜日 |
地図 |
住所 | 台南市中西区公園路6号 |
地図 |
ロータリーからは少し離れますが、こちらも徒歩圏内にある日本統治時代の建物、林百貨店。古い建物の良さを残してリノベーションされ、台南の有名店がテナントとして入っている人気の施設です。是非台南駅をスタートして、林百貨店をゴールに目指して歩いてみてはいかがでしょうか。
林百貨店ではショッピングが楽しめるだけでなく、その歴史ある建物をフロアごとに見て楽しめます。そして台南の茶藝館「奉茶」や洋食レストラン、居酒屋などもありますので、散歩の最後にカフェで一息、またはランチや夕食にするのもいいですね。
住所 | 台南市忠義路二段63号 |
電話番号 | 06-221-3000 |
営業時間 | 11:00~22:00 |
休み | なし |
地図 |
どこぞの国と違って、日本統治時代の建物を今だに大切に使ってくれている訳で…ありがたい事です。台南市の消防局。この時代の建物は、台北の総督府などもそうだけど、凄く味があるんですよね。@台南 pic.twitter.com/0HpWXk5zas
— Ariel (@Ariel__0003) 2015年3月24日
こちらは旧台南合同庁舎。現在は台南市消防局中正分隊の事務所として使われています。もともと昭和天皇の即位を記念して建てられたという白い塔が目立ちます。建設当時は台南で最も高い建築物だったそうで、その後は消防の監視台として使われていました。
今見てみるとさほど高いようには見えませんが、当時はどこまで見通すことが出来たのでしょうか。古めかしい「119」の字とレトロな建物は絵になります。消防署として現役で活躍しているので内部の見学はできませんが、外観だけでも見る価値があります。
住所 | 台南市中正路2-1号 |
地図 |
台南にはその他にも古跡に登録されている歴史建造物があります。レンガ造りの建物、窓や建築デザインにも注目して歩いてみましょう。思わぬところに素敵な建物を見つけるかもしれません。もちろん歩くときには、フレッシュジュースやワンハンドフードの食べ歩きもお忘れなく。孔子廟のそばには飲食店の立ち並ぶ通りもあります。歩ける範囲に点在する台南の建築散歩をお楽しみください。