台湾の4大名園の一つである台南の呉園藝文中心。この呉園藝文中心に旧台南公会堂はあり、日本統治時代に建てられたものです。
台湾で初めての公共集会所として作られた旧台南公会堂は、今では「呉園藝文中心」という名前で呼ばれ、台南の文化芸術の中心の一つにもなっています。
旧台南公会堂は中国庭園の呉園藝文中心の中に建てられた台湾で初めての公会堂です。
近くには高いビルが建っているので一見圧迫されているような感じがしますが、呉園藝文中心の優雅さがモダンなビルとうまくマッチしています。
旧台南公会堂の建物自体は、クリーム色の外壁とアーチ型の窓が美しく、今でも当時の荘厳さを保っています。
そうした優雅で荘厳な雰囲気が買われて、結婚式の写真撮影に使うカップルも多いようです。
また呉園藝文中心はゆったりと散歩をしたり、のんびりとベンチに腰掛けたりと市民の憩いの場にもなっています。
旧台南公会堂の隣にある柳屋食堂は1912年に日本人が開設した食堂です。その後改築され今では「柳屋 十八卯茶屋」と呼ばれています。
3階建ての木造ですが、日本の建築を思い出させるような建物で、店先にはのれんが下がり「柳屋」という看板まで付いています。
この食堂は公会堂に集まる人たちが食事をするために作られました。食堂とは言うものの、現在では茶芸館でお茶菓子を楽しむ所になっています。
旧台南公会堂は日本統治時代の1911年に台南の呉園藝文中心に、関係者が資金を集めて作った集会場です。
呉園藝文中心は当時台湾の4大名園の一つと言われており、その美しい公園を敷地として選んだということはこの公会堂が当時の人たちにとって大きな意味を持っていたことを示しています。
実際、旧台南公会堂は台湾で初めての公共集会機能を持つ建物として建築されました。
旧台南公会堂の隣にある柳屋食堂は1929年に日本人の柳下勇三氏によって建てられたものです。その頃は「柳下屋」とか「柳下食堂」と呼ばれていましたが、この柳下が後に柳屋になりました。
日本統治時代は公会堂に集まる人たちの食事の場でしたが、後にオーナーが葉東泰さんに変わると「柳」の文字を「十、八、卯」というようにコミカルに分解し、現在の名前「柳屋 十八卯茶屋」になったのです。
呉園藝文中心(旧台南公会堂)から公園路を少し南西に行った所には旧台南測候所があります。
旧台南測候所は18角形というユニークな形をした建物で、その上に白い塔が立っています。旧台南測候所はかつて台風などの気象状況を観測するために日本統治政府が建てたものです。
湯徳章紀念公園は台南駅から伸びているロータリーの中にある公園です。公園の名前になっている湯徳章は二二八事件で銃殺刑に処せられた日台混血の弁護士「坂井徳章」の台湾名で、この公園は彼の功績を讃えるために整備されました。公園内には湯徳章の胸像があります。
住所 | 台南市民權路二段30号 |
バス | 台湾鉄道「台南」駅から徒歩で約12分 |